極真館松江道場 稽古目録
How to be strong

「礼に始まり、礼に終わる」

礼儀作法

極真館山陰支部では、礼節を第一に指導を行っております。もちろん松江道場でも同様に指導しております。
「正義なき力は無能なり」
これは極真空手を創設された大山倍達総裁が生前常々口にされていた言葉の一つです。 極真空手を学んでいくうちに自分でも驚くほどの力や様々な技が身についていきますが、 これと並行して心がしっかりと伴って行かないと、その力はただの暴力に成り下がってしまいます。 まず大切なことは周囲のあらゆるものに対する謙虚な気持ち、弱者を思いやる気持ち、感謝の念など。 稽古の前後はお互いに礼、挨拶をするところから入ります。

「さあ、さっそく始めよう!」

準備運動

空手は誰にでもできる日本固有の武道です。「やってみよう」と思い立ったその日から稽古を始めることができます。 必要なものは空手着とあなたのやる気だけ。武道を始めるに当たって、ずば抜けた運動神経など要りません。 稽古に入る前に先ずは準備運動から始めましょう。 極真館では稽古前の準備運動にみっちりと時間を割きます。
実はこの運動には空手に必要な大切な要素がたくさん入っています。 例えば体の蹴り技をうまく出すための柔軟性や、力強い技を出すための体の使い方など・・・。 初めての人はこれだけで息が上がってしまうかもしれません。

「基本を疎かにするなかれ」

基本稽古

礼儀作法を学び準備運動を終えたら、早速実技へ入っていきます。
一番初めに習う技は「正拳中段突き」・・・一見簡単そうに見えますが、実はこれが最も難しい技であるということに、いずれ気付かされる時が来ます。 正しく「正拳中段突き」を出すには、正確な握りが求められます。また立ち方も不安定ではせっかくの力が相手に伝わりません。 もちろん突き方がいい加減であったり、脇が甘かったりすると効果的な技が出せないことは言うまでもありません。
たった一つの技の習得についても何年もの修練が求められます。実はこの地味で退屈な反復稽古が強くなるための最短距離なのですが、 ネット上をはじめあちこちに情報が溢れかえっている昨今においては、残念ながらこの単調な稽古が忌み嫌われることが多くなってきたようです。
極真館松江道場では、基本動作の習得にしっかりと時間をかけて指導を行っております。

「基本の集大成、型を学ぶ」

型稽古

基本稽古で「立ち方」や「技の出し方」を一通り学んだら、それを動きへと繋げる「移動稽古」に入ります。 前進しながら正拳を繰り出していく「前屈立中段追突き」や「前屈立中段逆突き」など、その種類は多種多様。 もちろん蹴り技も学びます。
この移動稽古に前後左右の立体的な動きが加えられたものが「型稽古」です。
「型が上手な人は組手、スパーリングをやらせても上手いし強い」とは昔からの格言です。 基本稽古と同様に型も習得のためには忍耐力が大いに問われる稽古ではありますが、理屈抜きで繰り返し稽古することが肝要。 ある日突然ひらめきがあり、その時にまた強くなった自分と出会うことができます。
初めに習う型は「太極の型」。順番を覚えたら、無駄な動作を削ぎ落としていき、 次はそれを理にかなった動きに繋げて、技と呼吸とを合致させ・・・。型稽古とは実に奥が深く、やればやるほど楽しくもあります。

「恐怖心の克服はここから」

約束組手

「空手の稽古は場所も選ばず、本来は一人でもできるもの」
早朝の海岸や境内、果ては山中などでたった一人で、まるで修行僧のように黙々と・・・。
こんなことを言ったらこの記事を読んでいただいている皆さんに笑われるかもしれませんが、 本当に昔はそうだったのです。 ひょっとすると今でも実際に山籠りを行っている強者も中にはいるかもしれません(笑)
そんな話はさておき、やはり空手は戦う相手があってのこと。 とは言ってもいきなり初心者に対して「さあスパーリングをやるぞ!」なんてことはまずありません。 先ずは基本で学んだ技を相手を介して出してみます。出された相手はその技を正しい形で受けます。初めはゆっくりと、力を十分に加減して。 この稽古を「約束組手」と呼んでいます。技を出す側は指導員の指示・号令に合わせて定められた技を出すので、 受け側は落ち着いて正確な受けの技術を身につけることができます。

「いよいよ実戦、腕試し!」

自由組手

「約束組手」で相手との間合いの感覚や受けの正確な動作を学んだ後は、いよいよ実践的な稽古へ進みます。 極真館の稽古ではこれを「自由組手」とか「スパーリング」と呼んでいます。
さて「自由組手」ですが、極真館の稽古では直接打撃制による組手を採用しており、 端的に言えば、お互いの技を実際に当ててその勝敗を決するものです。 時にはもちろん怪我や痛みが伴うこともあります。 ただ、これはしっかりと訓練を積んだ上級者同士が行うもので、 入門したばかりの方に無理をさせることはありません。
入門当初は気弱で稽古を怖がり、 いつも泣いてばかりいた小さな子が日々の稽古で着実に稽古を重ねて地力をつけ、 淡々と連続組手をこなす光景はよく目の当たりにしますが、 その立派な勇姿に『人とは変われるものだ』ということを実感させてくれます。
ここまで来れば、すでにあなたは立派な空手家と呼ぶにふさわしい技術を身につけていることでしょう。

「日々鍛錬。技は力の中にあり」

補強稽古

武道に限らずスポーツ全般にも共通していえることですが、何をやるにしても基礎体力は必要です。 極真館では技術的な稽古以外にも、「補強稽古」として基礎体力増進の為に 「腕立て伏せ」や「懸垂」などをはじめとした稽古を 積極的に取り入れています。極真館山陰支部では特に足腰の強化に重点を置いており、 「えの字立ち歩行」や「四股立ち歩行」といった弊団体特有の稽古法があり、ここで養われた要素が実戦でも 大きな力となって発揮されます。
他にも地味ながら体力強化にはうってつけの「おんぶダッシュ」。 大会が近づくと、その稽古の名を聞くだけで選手たちの顔が青ざめてしまうスペシャルメニュー「極真バービージャンプ」・・・など。
一口に補強稽古といっても、初心者用から選手用まで多種多彩です。 入門者は先ずは「膝つき腕立て伏せ」を5〜10回程度から。初めから背伸びしようとせず、各々の体力に合わせた最良の稽古法を 指導員や周りの仲間たちと共に見つけていきます。

「攻撃する感覚を掴む」

キックミット

稽古を続けていくうちにきっと、確実に自分の技に威力がみなぎってくることが分かるでしょう。 いったいどの程度力がついたのか試したくなるのが人の心というもの。しかしながら、 その実力を試す大会も頻繁に行われているわけではありませんし、道場でも組手稽古を手加減なしで毎回お互いが全力で 行っていると怪我人ばかりで後が絶えません。そこで空手の稽古には「キックミット」という便利な稽古具があります。
キックミットは幼年の生徒さんが叩いても安心なクッション性の強いものから、鍛え抜かれた拳足でなければ怪我をしてしまう様な 本格的なものまでその種類は様々。キックミットを繰り返し打ち込むことで、実践的で効果的な技を身につけることができます。
「全くの初心者だから空手なんて無理・・・」という方も中にはおられますが、落ち込んだり諦める必要はありません。 初めから強い人というのは極めて稀なケースです。日進月歩の精神で、少しずつ力をつけていきましょう。

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